メナどうも、機械と電気の両方をこなすハイブリッドエンジニア、メナ(@menachite)です。今回は通線・入線工具の比較です。電気工事・LAN配線工事で電線管にケーブルを通す際に使う通線ワイヤーをまとめました。
結論から言うと、長距離・多少の曲がりがある配管でしっかり押し込みたいならSK11 DVC-TW430、天井裏の短〜中距離作業ならSK11 DVC-TW415、価格を抑えたいならAewio、太い配管・長距離を確実に通したいならマーベルJetラインタイガーMW-7030が向いています。
今回はSK11のブランド品2製品、コスパ重視のAewio1製品、高強度・太径のマーベルJetラインタイガー1製品、軽量で太め配管にも対応するサンワサプライの湾曲タイプ1製品、長さ調整可能なジョイントタイプ1製品の計6製品を比較しました。長さ・素材・強度の3軸で見ていくと、いまの現場に合う1本が見えてきます。
通線ワイヤーは、電線管(CD管・PF管など)の中にケーブルを通す際、先にワイヤーを通しておいてそこにケーブルを結びつけて引き込む「呼び線」として使う工具です。素材はスチール・グラスファイバー・FRPなどがあり、通電中設備の近くで使う場合は非導電性素材を選ぶのが安全上のポイントです。
結論:目的別おすすめ早見表
先に結論です。「長距離・多少の曲がりがある配管でしっかり通したい」ならSK11 DVC-TW430、「天井裏の短〜中距離作業」ならSK11 DVC-TW415、「太い配管・長距離を確実に通したい」ならマーベルJetラインタイガーMW-7030を選べば間違いありません。
| 製品 | 長さ/素材 | 特徴 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| SK11 DVC-TW430 | 30m/単線ツイスト | 剛性が高くブランド品の安心感 | 長距離・多少の曲がりがある配管 |
| SK11 DVC-TW415 | 15m/コンパクト | 巻き径小さく取り回しやすい | 天井裏の短〜中距離の追加入線 |
| Aewio 30mワイヤー | 30m/スチール | ケース付きでコスパ重視 | 価格を抑えたいDIY配線 |
| マーベル Jetラインタイガー MW-7030 | 30m/Φ6.2mm高強度 | 摩擦抵抗1/3・破断荷重7.4kN | 太い配管・長距離で確実に通したい人 |
| サンワサプライ 500-LAN-TL5 | 30m/ポリエステルファイバー | 軽量でロッド径4.5mmの太め配管対応 | 軽さと太め配管対応を両立したい人 |
| サンワサプライ 500-LAN-TL4 | 1m×10本ジョイント/最大10m | 長さ調整可能なグラスファイバー製 | 天井裏など直線的な配線作業 |
通線・入線工具おすすめ6選
SK11(藤原産業) DEVICE ツイストライン DVC-TW430 Φ4.0mm×30m ケース付



僕が最初に通線ワイヤーとして買ったのがSK11のDVC-TW430で、単線ツイストタイプならではの「腰の強さ」で配管の途中で引っかかりにくいのを実感しました。
SK11(藤原産業)のDEVICE ツイストラインDVC-TW430は、Φ4.0mm×30mの単線ツイストタイプ通線ワイヤーです。両端の先端金具は6mm径で、片端にはワイヤー付き先端金具を採用し、曲がり角の多い配管でも通しやすい構造になっています。線材の破断荷重は1.4kN(142kgf)、全体の破断荷重は0.9kN(91kgf)と、日常の入線作業に十分な強度を確保。専用ケース(CD管)付きで持ち運び・収納もそのままできます。


単線ツイスト構造は剛性が高い分、細い配管やタイトな曲がりでは他のより柔らかいタイプよりわずかに取り回しにくく感じる場面もあります。極端に狭いスペースでの作業がメインなら、より柔軟なタイプと使い分けるのがおすすめです。


配管の長距離配線や、多少の曲がりがあっても押し込む力でしっかり通したい人におすすめです。ブランド品の安心感を重視する電気工事士の定番選択肢です。


SK11(藤原産業) DEVICE ツイストライン DVC-TW415 Φ4.0mm×15m ケース付



狭い天井裏での追加配線作業では、30mタイプよりむしろ15mのDVC-TW415の方が取り回しやすく、巻き径がコンパクトなので片手で扱えるのが良かったです。
SK11 DEVICE ツイストラインDVC-TW415は、同じΦ4.0mm単線ツイストタイプながら長さを15mに抑えたコンパクトモデルです。重量約370g、収納サイズ360×360×43mmと非常にコンパクトで、薄型配管への追加入線作業に向いています。仕様・強度はDVC-TW430と共通で、ケース付きです。


長さが15mのため、長距離配管やビル規模の配線作業では届かない場合があります。作業範囲に応じて30mタイプとの使い分け、または複数本の連結が必要になることもあります。
天井裏の追加コンセント増設やLANポート増設など、短〜中距離の入線作業が中心の人におすすめです。


Aewio 30m通線ワイヤー スチールワイヤー 通線収納ケース付





ブランド品より価格を抑えたい時に選んだのがAewioのスチールワイヤータイプで、コスパの割にケースまで付いてくるのは正直助かりました。
Aewioの30m通線ワイヤーは、スチールワイヤーを採用した通線工具で、専用の通線収納ケースが付属します。30mの長さで、価格を抑えながらも巻き取り収納がしやすい設計です。ブランド品と比べて手に取りやすい価格帯なのも魅力です。


スチール製のため、金属製の配管や電気が通っている箇所の近くで使う際は感電・ショートのリスクに注意が必要です。非導電性のグラスファイバータイプと使い分けるか、作業環境に応じて選んでください。


コストを抑えつつケース付きの通線ワイヤーが欲しい人、乾いた環境でのDIY配線作業が中心の人におすすめです。


マーベル(MARVEL) Jetラインタイガー MW-7030 Φ6.2mm×30m



マーベルのJetラインタイガーは通線業界をリードする製品と言われるだけあって、太い配管の中でも引っかかりが少なくスルスル通っていく感覚がありました。
マーベル(MARVEL)のJetラインタイガーMW-7030は、通線作業のパフォーマンスで業界をリードするとされる製品です。太さの異なる線を撚り合わせた構造で摩擦抵抗を従来品の1/3まで低減しており、Φ6.2mm×30m、破断荷重7.4kN(750kgf)、安全使用荷重3.4kN(346kgf)と本記事の中でも高い強度を備えています。先端にはガイドワイヤー付きのリードヘッドを採用し、曲線部の多い配管でもスムーズに通せます。


線径が太くしっかりしている分、本記事の他モデルと比べて価格は高めです。細い配管やコンパクトさを重視する追加入線作業には、より軽量なモデルの方が扱いやすい場合があります。


太い配管・長距離・曲がりの多い現場でとにかく確実に通したい人、プロとしての信頼性を重視する人におすすめです。


サンワサプライ(サンワダイレクト) 通線ワイヤー 湾曲タイプ 30m ロッド径4.5mm 500-LAN-TL5



サンワサプライの通線ワイヤーはポリエステルファイバー製でスチールワイヤーよりずっと軽く、長時間作業しても腕の疲れ方が違うと感じました。
サンワサプライ(サンワダイレクト)の通線ワイヤー500-LAN-TL5は、ポリエステルファイバー製の湾曲タイプ通線ワイヤーです。スチールワイヤーより軽量で、撚り樹脂コーティングにより滑りが良く摩擦損失を抑えられます。ロッド径4.5mmとやや太めで、大きめの配管にも挿入しやすいのが特長です。先端にはガイドワイヤー付きのリードヘッドを採用し、専用の通線収納ケースも付属します。


ポリエステルファイバー製のため、スチール製と比べると押し込む力の伝わり方がやや柔らかく感じられる場合があります。極端に長距離・高い押し込み力が必要な現場では、スチール製や太径タイプの方が向くこともあります。


軽さを重視しつつ、大きめの配管にもしっかり対応できる通線ワイヤーが欲しい人におすすめです。


サンワサプライ(サンワダイレクト) 通線ワイヤー 通線ロッド ジョイントタイプ 1m×10本セット 最大10m ロッド径4mm 500-LAN-TL4



天井裏など直線的に配線したい場面では、10本連結のジョイントタイプが長さをその場で調整できて便利でした。
サンワサプライ(サンワダイレクト)の通線ワイヤー500-LAN-TL4は、1mのグラスファイバー製ロッドを10本連結して最大10mまで長さを調整できるジョイントタイプの通線工具です。グラスファイバーは強度・難燃性・絶縁性に優れ、天井裏や壁内など直線的な配線作業に向いています。用途に応じて選べる6種類の先端アタッチメントが付属し、専用の収納ケースも付いています。


連結式のため、巻き取り式のワイヤーと違って極端に曲がりくねった配管には不向きです。あくまで直線的な配線・比較的短〜中距離の作業向けの製品です。


天井裏やダクト内など、直線的な配線作業を10m前後の長さで柔軟に調整したい人におすすめです。


あわせて使いたいアクセサリー
通線ワイヤー単体でも作業はできますが、入線潤滑剤と組み合わせると配管内での引っかかりが大きく減り、作業効率がさらに上がります。
デンサン(ジェフコム) 入線潤滑剤 デンサンウェット 0.5L ND-55S



どれだけ良い通線ワイヤーを使っても、乾燥した配管では摩擦で途中で止まってしまうことがあり、デンサンウェットを使うようになってからは通しやすさが段違いに変わりました。
デンサン(ジェフコム)の入線潤滑剤デンサンウェットは、日本国内で最も使われている通線用潤滑剤とされる定番品です。パラフィン系のエマルションで、乾燥した後も滑りが持続するのが特長。0.5L(ND-55S)は個人〜小規模現場での携帯にちょうど良いサイズです。


ワイヤーそのものではなく補助剤のため、単体では通線作業はできません。必ず通線ワイヤーとセットで使う前提の製品です。


通線ワイヤーだけではケーブルが途中で止まってしまう、配管が長い・曲がりが多いといった現場が多い人におすすめです。


通線ワイヤーの基礎知識・選び方
通線ワイヤーは大きく分けて、金属製で剛性が高いスチールワイヤーと、電気を通さないグラスファイバー・FRP製の非導電性タイプに分かれます。通電中の配電盤周りなど感電リスクがある現場では、非導電性タイプを選ぶのが基本です。
スチール製と非導電性(グラスファイバー)製の違い
スチール製は剛性が高く、長距離や曲がりの多い配管でも押し込みやすいのが特長です。一方グラスファイバー・FRP製は電気を通さないため、通電中設備の近くでの作業に向いています。作業環境に応じて素材を選ぶことが安全につながります。
長さ・先端形状もあわせてチェック
短距離の追加配線が中心なら15m前後のコンパクトタイプ、長い立て管や広いフロアの配線には40m前後の長尺タイプが向いています。またスイッチボックスなど極端に狭いスペースでは、巻き取り式ではなく棒状の継ぎ足し式ロッドの方が扱いやすい場合があります。
使い方のコツ
通線ワイヤーは配管の中でワイヤーが引っかかった時に無理に押し込むと、配管内で折れ曲がって抜けなくなることがあります。僕自身、最初は力任せに押し込んで途中で止まってしまった経験があるのですが、デンサンウェットのような入線潤滑剤を配管の入り口に塗ってから作業するようにしたところ、摩擦が減って驚くほどスムーズに通るようになりました。
ワイヤーの先端をケーブルに結びつける際は、テープでしっかり固定し、引っかかりを減らすためにケーブルの結び目をなるべく細くまとめるのがコツです。使用後はワイヤーの水分・汚れを拭き取ってから収納すると、次回もスムーズに使えます。
よくある質問
Q. スチール製とグラスファイバー製、どちらを選べばいいですか?
A. 通電中の配電盤・分電盤周りなど感電リスクがある現場ではグラスファイバー・FRP製の非導電性タイプ、乾いた環境での長距離・曲がりの多い配管作業ではスチール製の方が押し込みやすい傾向があります。
Q. 通線ワイヤーが配管の途中で止まってしまいます。
A. 配管が乾燥していると摩擦で止まりやすくなります。デンサンウェットのような入線潤滑剤を配管の入り口に塗布してから作業すると、摩擦が大きく減ってスムーズに通しやすくなります。
Q. スイッチボックスなど狭いスペースではどのタイプが向いていますか?
A. 巻き取り式のワイヤーはたわんでしまい扱いにくいことがあるため、33cm前後のロッドを継ぎ足していく剛体タイプの方が狭所では扱いやすいです。



通線ワイヤーは素材と長さが違うだけで、どれも配線作業の心強い味方です。現場の配管の長さ・曲がり・通電状況に合わせて選んでみてください。
まとめ
通線・入線工具6製品を、長さ・素材・強度の3軸で比較しました。長距離・多少の曲がりがある配管ならSK11 DVC-TW430、短〜中距離ならSK11 DVC-TW415、コスパ重視ならAewio、太い配管・長距離を確実に通したいならマーベルJetラインタイガーが候補になります。
入線潤滑剤と組み合わせると、配管内での引っかかりも大きく減らせます。作業環境に合わせて無理のない範囲で活用してください。