メナどうも、機械と電気の両方をこなすハイブリッドエンジニア、メナ(@menachite)です。今回は配管ロウ付け用のガストーチ・パワートーチの比較です。同じ「トーチ」でも炎の形やガス方式でここまで使い勝手が変わるのかと感じたのでまとめました。
結論から言うと、狭所や高所への炎の伸びを重視するなら新富士バーナーRZ-831、ガスの入手性を重視するならRZ-720E、取り回しの軽さを重視するならSK11 ST-200SX、両手作業の安定感を重視するならSK11 ST-300SVが向いています。
今回は新富士バーナーとSK11(藤原産業)という配管・DIY向けガストーチの主要2ブランドから、専用カートリッジ式とカセットガス式、ワンアクション式と連続炎式という4つの異なる方式を比較しました。ガス方式・炎の伸び・操作性の3軸で見ていくと、いまの現場に合う1本が見えてきます。
結論:目的別おすすめ早見表
先に結論です。「狭所・高所への炎の伸びを重視したい」なら新富士バーナーRZ-831、「ガスの入手性・コストを重視したい」ならRZ-720E、「取り回しの軽さを重視したい」ならSK11 ST-200SXを選べば間違いありません。
| 製品 | ガス方式/形状 | 特徴 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| 新富士 RZ-831 | 専用カートリッジ/タテ型 | 4.5kW・隙間や高所に炎が届く | 狭所・高所のロウ付けが多い人 |
| 新富士 RZ-720E | CB缶(カセットガス) | 2.2kW・ガスの入手性が高い | ガスコストを抑えたい人 |
| SK11 ST-200SX | 専用カートリッジ/片手操作 | ワンアクション着火・軽量 | 小口径配管の補修が多い人 |
| SK11 ST-300SV | 専用カートリッジ/連続炎 | ロック機構で炎を持続 | 両手作業で安定させたい人 |
配管ロウ付けトーチおすすめ4選
新富士バーナー パワートーチ RZ-831(箱入り・ねじ込み式)





天井裏の配管ロウ付けでどうしても炎が届きにくい場所があったのですが、このRZ-831はタテ型で隙間や高い位置にすっと炎が伸びるので、無理な姿勢を取らずに済むようになりました。
新富士バーナーのパワートーチRZ-831は、隙間や高い位置に炎が届くタテ型モデルです。空気調整機能付きで、やわらかく広がる炎(約800℃)からスパイラル集中炎(1800〜2000℃)まで無段階に調整でき、集中炎時はカセットガス式トーチ2台分に匹敵する4.5kWの熱量を発揮します。寒冷地対応の専用カートリッジ(RZ-860)を装着すれば、冬場の現場でも火力が落ちにくいのも特長です。


無段階調整ができる分、着火直後は炎が安定するまで数秒かかることがあります。瞬時の着火消火を繰り返す細かい作業よりも、一定時間ロウ付けに集中する場面に向いたモデルです。
とにかく火力と炎の伸びを重視したい配管工、天井裏や壁際など狭所でのロウ付けが多い人におすすめです。


新富士バーナー パワートーチ RZ-731S(カセットガス対応・トーチ部のみ)



専用カートリッジのトーチだけだと現場でガス切れした時に補充がしづらいのですが、RZ-731Sはコンビニでも買える普通のカセットガス(CB缶)が使えるので、予備を切らして焦る心配がなくなりました。
新富士バーナーのパワートーチRZ-731Sは、家庭用カセットコンロと同じCB缶(カセットボンベ)で使える第3世代のカセットガス式パワートーチです。火炎温度1300℃・発熱量1500kcal/hで、1缶あたり約114分の連続燃焼が可能。予熱約10秒で炎が安定し、着火直後からの逆さ使用でも生火が出にくい安全設計です。トーチ部のみの販売でガス缶は別売りです。


専用ガス(RZ-850/RZ-860)採用モデルと比べると、炎温度のピーク自体はやや控えめです。極太パイプの本格ロウ付けというよりも、日常的な配管作業や広範囲を炙る用途に向いています。


ガスの入手性・コストを重視する人、配管以外の炙り作業にも幅広く使いたい人におすすめです。


SK11(藤原産業) ガストーチ ワンアクション式 ST-200SX



小口径の配管をちょこちょこロウ付けする作業では、片手でワンタッチ着火消火できるST-200SXの取り回しの良さが便利で、道具を持ち替える手間が減りました。
SK11(藤原産業)のガストーチST-200SXは、ワンアクションで着火・消火できる片手操作モデルです。空気孔の調整でやさしい火から集中炎(炎温度800〜1700℃)まで切り替えられ、200gカートリッジ(HG-200)で約100分燃焼します。逆さに使ってもガスが液状で噴き出さない設計で、狭い場所でも姿勢を選ばず使えます。


コンパクトで扱いやすい反面、火力自体はパワートーチ系のモデルより控えめです。太い銅管の本格的なロウ付けよりも、小口径配管や部分的な補修作業に向いています。
取り回しの軽さや価格を重視する人、細かい配管補修が多い人におすすめです。


SK11(藤原産業) ガストーチプロ ST-300SV(連続炎)





ボタンを押し続けなくても炎が持続する連続炎タイプのST-300SVに変えてから、両手で配管を固定しながらロウ付けできるようになり、作業がぐっと安定しました。
SK11のガストーチプロST-300SVは、ロックボタンで炎を連続点火させたまま固定できる「連続炎」タイプのガストーチです。着火後は指を離しても炎が持続するため、両手を使ってワークを固定する必要がある配管ロウ付けや炙り作業と相性が良いモデルです。


連続炎で燃焼させ続ける分、ワンアクション式と比べるとガスの消費ペースは速めです。長時間の連続作業では予備カートリッジを多めに用意しておくと安心です。


両手を使って配管を固定しながら作業したい人、連続して炙る工程が多い人におすすめです。


あわせて用意したいアクセサリー(ガスカートリッジ)
専用カートリッジ式のパワートーチを使うなら、寒冷地でも火力が落ちにくい業務用ガスを常備しておくと現場での安心感が違います。
新富士バーナー 業務用パワーガス・プロ RZ-860





真冬の屋外配管工事でガス缶の火力がガクッと落ちて困ったことがあったのですが、RZ-860に変えてからは寒冷地対応の吸収材のおかげか、氷点下でも火力の落ち込みが少なく感じています。
新富士バーナーの業務用パワーガス・プロRZ-860は、業界トップクラスの220g容量を誇る専用ガスカートリッジです。新開発の吸収材とロングタイプ缶を採用し、寒冷地でも安定した火力を維持しやすく、継ぎ目のない缶構造で一般カートリッジ比2倍の耐圧強度を実現しています。


RZ-831等の専用カートリッジ対応モデル専用品のため、CB缶対応モデル(RZ-731S等)には使用できません。購入前に手持ちのトーチが対応するカートリッジ規格か確認してください。


寒い時期の屋外配管作業が多い人、ガス切れの心配を減らして連続作業したい人におすすめです。


配管用トーチの基礎知識・選び方
配管ロウ付け用トーチは、大きく「専用カートリッジ式」と「カセットガス(CB缶)式」に分かれます。専用カートリッジ式は火力・炎温度が高く本格的なロウ付けに向く一方、カセットガス式はガスの入手性とコストで優れています。
ワンアクション式と連続炎式の違い
ワンアクション式はボタン操作で着火・消火が一瞬で行え、細かい断続作業に向いています。連続炎式はロック機構で炎を持続させたまま両手を作業に使えるため、配管を固定しながらのロウ付けなど連続作業向きです。
炎の形状(集中炎・広がり炎)もチェック
集中炎タイプはピンポイントに高温を当てられるため接合部のロウ付けに向き、広がり炎タイプは配管全周をまんべんなく炙れるため予熱や広範囲の加熱に向いています。用途に応じて空気孔調整で切り替えられるモデルも多いので、購入前に確認しておくと失敗が少なくなります。
使い方のコツ
ロウ付けは接合部全体を均一に加熱してからロウ材を流し込むのがコツです。僕自身、最初は炎を一点に当て続けてしまい、加熱ムラでロウがうまく回らなかった経験があるのですが、トーチを軽く動かしながら接合部全周を予熱するよう意識してからは、仕上がりが安定するようになりました。
専用カートリッジ式は寒い時期にガス切れになりやすいため、業務用の大容量カートリッジを予備で持っておくと現場での作業中断を防げます。
よくある質問
Q. 専用カートリッジ式とカセットガス式、どちらを選べばいいですか?
A. 太い銅管の本格的なロウ付けなど高火力が必要な作業には専用カートリッジ式、ガスの入手性やコストを重視するならカセットガス式が向いています。
Q. ロウ付け作業で注意することはありますか?
A. 炎を一点に当て続けず接合部全体を均一に予熱することが大切です。また換気の悪い密閉空間での使用は一酸化炭素中毒のリスクがあるため避けてください。
Q. 逆さ使用できるモデルだと何が便利ですか?
A. 天井付近の配管など、トーチを傾けたり逆さに構えたりする必要がある場面でガスが液状で噴き出さないため、安全に狭所・高所作業ができます。



配管用トーチはガス方式と炎の形状で使い勝手が大きく変わります。作業内容に合わせて選んでみてください。
まとめ
配管ロウ付け用トーチ4製品を、ガス方式・炎の伸び・操作性の3軸で比較しました。狭所・高所重視なら新富士バーナーRZ-831、ガスの入手性重視ならRZ-720E、取り回し重視ならSK11 ST-200SX、両手作業の安定感重視ならSK11 ST-300SVが候補になります。
寒い時期は業務用の大容量カートリッジを予備で持っておくと、現場でのガス切れによる作業中断を防げます。用途に合わせて無理のない範囲で活用してください。