メナどうも、機械と電気の両方をこなすハイブリッドエンジニア、メナ(@menachite)です。今回は通年で使える耐切創・作業用手袋の比較です。冬場だけ使う電熱グローブとは違い、金属加工やガラス・建材の取扱いなど、切創リスクのある作業には一年中必要な装備です。
軍手や一般的な作業用手袋では、鋭利な金属エッジやガラスの破片から手を守りきれません。耐切創手袋はEN388という欧州規格の耐切創レベル(数字またはアルファベットが上がるほど耐切創性能が高い)を目安に、作業内容に合った性能の手袋を選ぶ必要があります。
結論から言うと、精密部品やガラス取扱いなど標準的な耐切創性能でまず1双揃えたいならショーワグローブNo.530、金属加工・解体作業のように切創リスクが高いならハガネコイルS-TEX350、長時間の細かい作業で指先の感覚を残したいならアトムHG-600、食品周辺など異物混入を避けたいノンコート志向ならミドリ安全カットガード132NFVがおすすめです。
この記事ではEN388耐切創レベル・素材・用途の3軸で4製品を比較し、規格は全てメーカー公式仕様で裏取りした上で、正直にお伝えします。
結論:目的別おすすめ早見表
先に結論です。「精密部品・ガラス取扱いで1双揃えたい」ならショーワグローブNo.530、「金属加工・解体作業で切創リスクが高い」ならS-TEX350、「長時間の細かい作業で指先感覚を残したい」ならアトムHG-600、「異物混入を避けたい」ならミドリ安全カットガード132NFVを選べば間違いありません。耐切創レベルの数値は全て2026年8月8日時点でメーカー公式仕様を確認済みですが、購入前に商品ページで最新仕様をご確認ください。
| 製品 | 耐切創レベル(EN388) | 素材 | 価格目安 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| ショーワグローブ No.530 | EN388:2016 レベル2/A | ポリエチレン・ウレタン混紡 | ¥1,400前後 | 精密部品・ガラス取扱いで1双揃えたい人 |
| ショーワグローブ S-TEX350 | EN388:2016+A1:2018 レベルD | ステンレス繊維(ハガネコイル)混紡 | ¥1,100前後 | 金属加工・解体作業で切創リスクが高い人 |
| アトム HG-600 | EN388-2003参考値レベル5(新レベルE) | HDPE・タングステン混紡(15G極薄) | ¥982前後 | 長時間の細かい作業で指先感覚を残したい人 |
| ミドリ安全 カットガード132NFV | EN388:2016 レベル3 | 高強力ポリエチレン(ノンコート) | ¥715前後 | 異物混入を避けたい食品・精密機器周辺の人 |
耐切創・作業用手袋おすすめ4選
ショーワグローブ No.530 ケミスターフィンガー





精密部品やガラス・建材を扱う作業でまず1双揃えるなら、僕はこのケミスターフィンガーを勧めます。指先だけ発泡ウレタンコーティングされているので、細かい部品をつまむ作業でも滑りにくいのが気に入っています。
ショーワグローブNo.530ケミスターフィンガーは、公式仕様(2026年8月8日確認、https://www.showaglove.co.jp/product/detail/43)によるとEN388:2016耐切創レベル2/Aの作業用手袋です。繊維部は高強力ポリエチレン・ポリウレタン等の混紡で、指先に発泡ポリウレタンコーティングを施しスベリ止め性能を高めています。


サイズはM・Lの2展開。機械工業・精密機械工業・ガラス建材関連業・自動車関連業など、細かい部品を扱う作業向けに設計されています。
耐切創レベル2/Aは作業用手袋としては標準的なグレードのため、より高い耐切創性能が必要な金属加工・解体作業では、次に紹介するS-TEX350のような上位レベルの製品を検討してください。


ショーワグローブ 耐切創手袋 ハガネコイル S-TEX 350





金属加工や解体作業のように刃物・鋭利な破片を扱う現場では、僕はこのハガネコイルタイプを選びます。極細ステンレス繊維が編み込まれているので、普通の作業手袋とは手に持った時の安心感がまるで違います。
ショーワグローブのハガネコイルS-TEX350は、公式仕様(2026年8月8日確認、https://www.showaglove.co.jp/product/detail/industrial/705)によるとEN388:2016+A1:2018(ISO13997 TDM試験)でレベルDの耐切創性能を持つ作業用手袋です。極細ステンレス繊維混紡(ハガネコイル)にポリエステルを組み合わせ、樹脂部は合成ゴム(ニトリルゴム)コーティングで耐油・耐摩耗性も備えています。


サイズはS・M・L・XLの4展開。清掃・サービス業、運輸・物流業、機械工業、ガラス・建材関連業、自動車関連業、土木建築関連業まで幅広い現場での使用を想定しています。
耐切創レベルDは前述のNo.530(レベル2/A)よりワンランク上の性能ですが、その分ゴツさが出るため、細かい指先作業が中心ならNo.530、切創リスクの高い作業が中心ならS-TEX350という使い分けがおすすめです。


アトム スペシャルコアPUグローブ HG-600





長時間つけっぱなしで細かい作業をするなら、僕はこの15Gの極薄タイプを選びます。薄手なのにEN388レベルEの耐切創性能があるので、指先の感覚を残しつつ安全性も確保できるのが便利です。
アトムのスペシャルコアPUグローブHG-600は、公式PDFカタログ(2026年8月8日確認、https://www.atom-glove.co.jp/upload/save/post/bd5091b513f8d3104b49031ef88fef6d.pdf)によるとEN388-2003参考値でレベル5、ISO13997 TDM試験に基づく新表記ではレベルEの耐切創性能を持つ15ゲージの極薄・軽量手袋です。繊維部はHDPE(高密度ポリエチレン)・ポリエステル・タングステン・ナイロン・ポリウレタン(スパンデックス)混紡、樹脂部はポリウレタンコーティングです。


サイズはS・M・L・LLの4展開。産業廃棄物処理、ゴミ収集作業、輸送機産業、精密機器取扱、電気配線工事など、薄手で指先の感覚を残したい作業に向いています。
極薄タイプゆえ耐摩耗性は厚手タイプに劣るため、粗い金属エッジを繰り返しこするような過酷な作業では前述のS-TEX350のような厚手タイプのほうが長持ちします。


ミドリ安全 耐切創性手袋 カットガード132NFV





食品周辺や精密機器の近くなど、樹脂の脱落・異物混入を避けたい現場では、僕はこのノンコートタイプを選びます。エコマーク認定というのも、長く使う道具として選ぶ理由の一つです。
ミドリ安全のカットガード132NFVは、公式仕様(2026年8月8日確認、https://ec.midori-anzen.com/shop/g/g4043104730/)によるとEN388:2016カット耐性レベル3の耐切創手袋です。サトウキビ由来樹脂配合の高強力ポリエチレン繊維「VERPLANTS(R)」を使用した13ゲージシームレス編で、コーティングを施さないノンコートタイプのため樹脂脱落による異物混入の心配がなく、制菌性能も備えています。耐切創手袋として初めてエコマーク認定を取得した製品です。


サイズはS・M・L・LLの4展開。切断・研磨作業はもちろん、食品・精密機器周辺など異物混入がNGとされる製造現場でも使いやすい設計です。
耐切創レベル3は本記事のS-TEX350(レベルD)・HG-600(レベルE)より控えめですが、ノンコート×エコマークという特性を重視するなら有力な選択肢です。より高い耐切創性能重視なら前述の2機種を検討してください。


あわせて使いたいアクセサリー
耐切創手袋だけでも切創リスクへの対策としては有効ですが、作業内容に応じて他の保護具も組み合わせるとさらに安全性が高まります。
保護メガネ・ゴーグル
金属加工やグラインダー研磨では、手だけでなく目の保護も忘れずに。削りカスや破片が飛んでくる作業では、耐切創手袋とセットで保護メガネを用意しておくと安心です。
冬場は電熱グローブとの併用も検討
冬場の屋外作業で防寒性も必要な場合は、耐切創手袋とは別に電熱グローブを使い分けるのも一つの方法です。防寒と耐切創の両立が必要な場合は、以下の電熱グローブ比較記事もあわせてご覧ください。
耐切創手袋の選び方
EN388耐切創レベルの見方
EN388は手の保護具に関する欧州規格で、耐切創性能はレベルが上がるほど高くなります。本記事の4機種はレベル2/A(No.530)からレベルD・E(S-TEX350・HG-600)まで幅広く、数字・アルファベットが大きいほど鋭利な刃物や金属エッジに対する耐性が高いと考えてください。ただし数値が高いほど生地が厚くなり、指先の感覚は失われやすくなります。
厚み・ゲージ数の選び方
極薄タイプ(アトムHG-600の15G)は指先の感覚を残しやすく長時間作業向き、標準的な厚みのタイプ(ショーワグローブ2機種)はバランス重視、という違いがあります。細かい部品を扱う作業が中心なら薄手、耐久性や切創リスクの高さを優先するなら標準的な厚みを選びましょう。
コーティングの有無で選ぶ
ウレタン・ニトリルなどのコーティングがあるタイプ(No.530・S-TEX350)はグリップ力や耐油性に優れますが、樹脂が経年劣化で脱落する可能性があります。食品周辺や精密機器取扱いなど異物混入を避けたい現場では、ミドリ安全カットガード132NFVのようなノンコートタイプを選ぶと安心です。



耐切創手袋は「EN388耐切創レベル」「厚み・ゲージ数」「コーティングの有無」の3つを作業内容と照らし合わせれば迷わず選べます。切創リスクのある作業をする前に、1双常備しておくことをおすすめします。
まとめ
耐切創手袋4製品を、EN388耐切創レベル・素材・用途の3軸で比較しました。標準的な性能で1双揃えたいならショーワグローブNo.530、切創リスクが高い作業ならS-TEX350、長時間の細かい作業ならアトムHG-600、異物混入を避けたいならミドリ安全カットガード132NFVが候補になります。
※本記事に記載の規格・仕様は各メーカー公式情報・販売ページに基づく情報です(2026年8月8日確認)。仕様や在庫状況は変更される場合があるため、購入前に販売ページで最新情報をご確認ください。
