電気工事士が現場で使う工具 完全ガイド【プロが厳選したおすすめ11選】
こんにちは、メナです。
電気工事士として現場に出るようになって、つくづく思うことがあります。「工具は出し惜しみしちゃいけない」ということ。
安物の工具で無理して作業すると、手が疲れる・ミスが増える・最悪の場合は感電リスクまで出てくる。逆に、ちゃんとした工具を揃えれば、作業がサクサク進んで疲れも半分以下になる。
この記事では、電気工事士が現場で実際に使っている工具を、カテゴリ別に厳選して紹介します。試験対策から実務まで使える定番品を中心に、私が実際に触って「これは良い」と思ったものだけ並べています。
メナ工具代をケチると後で必ず後悔します。絶縁工具はとくに「ちゃんとしたもの」を最初から揃えてほしい。感電事故は一度経験したら取り返しがつかないから。
この記事で紹介する工具一覧
- 充電式電動ドライバー
- 絶縁ドライバー
- VVFストリッパー(電線剥き)
- ワイヤーストリッパー
- 電工ナイフ
- 電工ペンチ
- ニッパー
- 圧着工具(リングスリーブ用)
- 検電器
- クランプメーター(テスター)
充電式電動ドライバー — 手回しの何倍もラクになる
コンセント・スイッチの取り付けからプレートの固定まで、電気工事の現場ではビスを締める作業が非常に多い。1日100本以上締める日もザラです。手回しドライバーだけで乗り切ろうとすると、夕方には握力が終わります。
充電式ドライバーは「現場でのスタミナ温存」という意味で、プロには必須級のアイテムです。
VESSEL 電ドラボールプラス 220USB-P1





これ使い始めてから手首の疲れが全然違う。USB充電できるのが地味に助かる。現場でモバイルバッテリーから充電できるのは本当に便利でした。
VESSELの電ドラボールプラスは、手回しドライバーに電動機能を追加したユニークな設計。完全に電動で締めるのではなく、最後の増し締めは手の感覚でできるので、トルクのかけすぎによるネジ山崩れが起きにくいのが特徴です。


USB-C充電対応で、モバイルバッテリーから充電できるのも現場向き。コードレスで小型なので、狭い空間での作業にもストレスがありません。プラスビット付属なのでそのまま使える点も◎。


注意点としては、高トルクが必要な作業(厚板へのビス止め等)には向かない。あくまで「ビス締め補助ツール」として割り切って使うのが正解です。


絶縁ドライバー — 活線作業の必携アイテム
電気工事の現場では、通電状態(活線)での作業が発生することがあります。そのとき、普通のドライバーを使うのは非常に危険。絶縁ドライバーは「万が一のときに電気を通さない」構造になっており、感電リスクを大幅に下げてくれます。
JIS規格の絶縁ドライバーは1000V交流まで対応。電気工事士として働くなら、少なくとも1本は持っておきたい工具です。
VESSEL ボールグリップ絶縁ドライバー No.200 +2×100





VESSELの絶縁ドライバー、グリップの感触が本当に良いんですよね。長時間作業しても手が痛くならない。これがあると活線作業の恐怖感が少し薄れます。
VESSELのボールグリップシリーズは、電気工事士の間で長年定番として愛されてきた製品。絶縁バージョンのNo.200は、そのグリップ感そのままに1000V絶縁性能を追加しています。


ボールグリップの丸みが掌にフィットし、狭いボックス内での作業でも「回し切れない」ストレスが少ない。ビスを舐めにくい高精度のプラスビット先端と組み合わせると、コンセントのネジ締めが気持ちいいくらいスムーズです。


デメリットは本体が若干重い点。一日中使い続けると手が疲れる場面もあります。その場合は上述の電ドラボールと組み合わせるのがおすすめ。


VVFストリッパー — 配線作業のスピードが3倍変わる
VVF(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)は電気工事でもっとも使う電線です。これの被覆を剥く「ストリップ作業」は、電気工事士技能試験でも採点対象になるほど重要な工程。
電工ナイフで剥くこともできますが、VVFストリッパーを使えば3〜5倍のスピードで、ミスなくキレイに剥けます。試験でも実務でも、1本持っておくと作業効率が劇的に変わります。
ホーザン(HOZAN) VVFストリッパー P-958





P-958は電気工事士試験受験者の間でほぼ定番。「これがないと試験落ちる」という声を何度も聞きました。実務でも現役バリバリで使えます。
HOZANのP-958は、電気工事士試験対応として設計されたVVFストリッパーの代名詞的存在。2.0mm・1.6mmのVVF単線に対応し、シース(外皮)と絶縁被覆を一気に剥くことができます。


特に優れているのが「深さ固定機能」。剥く長さを固定できるので、試験で要求される寸法通りに何本でも安定して剥ける。慣れてくれば1本あたり3〜4秒で剥けるようになります。


現場では「もう少し力がいる」と感じる場面もありますが、慣れれば問題なし。試験から実務まで長く使える1本です。


ワイヤーストリッパー — 細線・より線の被覆剥きに
VVFストリッパーが単線向けなら、ワイヤーストリッパーはより線(EM-EEF等)や細い信号線の被覆剥きに使います。制御盤内の細かい配線作業や、センサー・スイッチ類の接続に欠かせません。
ホーザン(HOZAN) ワイヤーストリッパー P-960





ミリサイズ線に対応しているのが現場では重要。インチサイズしか対応しない製品だと困る場面があります。P-960はその点で安心。
HOZANのP-960は、0.5〜3.3mm²まで対応するワイヤーストリッパーです。ミリサイズの電線に対応しており、日本の電気工事現場で使う電線のほとんどをカバーします。


刃の精度が高く、心線(導体)を傷つけずにきれいに被覆だけ剥けるのが職人として気持ちいい。剥く長さの目安となるストッパーも付いていて、均一な作業がしやすいです。


細線に特化するならENGINEERのPA-14系も選択肢。ただし汎用性ではP-960が上手です。


電工ナイフ — 汎用性の高さで現場の万能選手
ストリッパーでカバーできない太いケーブルや特殊な電線の被覆剥きには、電工ナイフが必要です。また、ケーブルの先端処理や不要な被覆のカットなど、「ちょっとした切断作業」全般に使える汎用工具です。
ホーザン(HOZAN) 電工ナイフ Z-683



電気工事士試験対応モデル。刃がしっかりしていて、VVF電線の被覆を引き剥がすときの感触がいいです。折りたたみ式で携帯しやすいのもポイント。
HOZANのZ-683は、電気工事士技能試験でも使用可能な電工ナイフ。折りたたみ式の刃で携帯性が高く、腰袋のポケットに入れておいても邪魔になりません。


刃の材質は十分な切れ味があり、VVFケーブルのシースを剥くときも力を入れすぎずに作業できます。刃のロック機構もあり、不意に刃が出るリスクが低い設計です。


デメリットは研ぎが必要な点。切れ味が落ちたら砥石で研ぐ必要がありますが、逆に言えば長く使い続けられる道具でもあります。


電工ペンチ — 切る・掴む・曲げるを1本でこなす
電工ペンチは、電線の切断・圧着端子の取り付け・輪作り(輪形加工)など、電気工事の多様な作業に対応できる多機能工具です。「万能電工ペンチ」と呼ばれる種類は、一本で複数の作業をこなせるので、腰袋の重さを減らしたいときにも重宝します。
フジ矢 万能電工ペンチ FA106





フジ矢の電工ペンチ、握りやすくて疲れにくい。ケーブルの輪作りが一発できれいに仕上がる。現場では「早くてきれい」が正義なので、このペンチは重宝してます。
フジ矢のFA106は、輪作り・ワイヤー切断・被覆剥き・グリップ加工まで対応できる万能電工ペンチ。電気工事士試験の技能試験でも使用可能な設計です。


特に評価が高いのが輪作り機能。VVF単線の心線を規定の輪径できれいに曲げられるので、ねじ端子への接続が美しく仕上がります。「輪がきれいかどうか」は採点でも見られるポイントなので、この精度は大事。


ただし「すべての機能が中途半端」という意見もあります。ニッパーとしての切れ味は専用ニッパーには劣るので、本格的な配線加工には別途ニッパーも揃えることをおすすめします。


ニッパー — 電線カットの精度を上げる専用工具
電工ペンチでも電線は切れますが、ニッパーを使うと切り口がきれいで、切断後の処理がラクです。特に複数本の電線をまとめて切る場面や、端子台近くのタイトな場所での切断作業では、ニッパーの使い勝手が際立ちます。
Knipex 強力型ニッパー 160mm (7002160)





Knipexのニッパーは「切れ味が落ちない」のが本当に助かる。安いニッパーは半年で切れ味が死ぬけど、Knipexは何年経っても変わらない。結果的にコスパが良い工具です。
ドイツKNIPEX(クニペックス)の強力型ニッパーは、電工向けとして高い人気を誇る定番品。特殊鋼の刃と精密な噛み合わせにより、切れ味と耐久性が国産廉価品とは段違いです。


160mmという長さは、配電盤内の作業や束になった電線のカットにちょうど良いサイズ感。切断能力も高く、VVF2.0mm程度なら楽に切れます。


価格は国産ニッパーより高めです。ただし「10年以上同じ刃を使い続けている」という職人もいるほど耐久性が高い。長期的なコスパで考えれば十分納得できる選択です。


圧着工具 — リングスリーブ接続の必需品
電線同士を接続するリングスリーブ(スリーブ)の圧着には、専用の圧着工具が必要です。正しいダイスで確実に圧着しないと、接触不良や過熱による火災リスクにもつながります。電気工事士試験でも、圧着マークが正しく打てているかが採点ポイントになっています。
ホーザン(HOZAN) 圧着工具 P-738 リングスリーブ用 JIS適合





P-738はJIS規格適合の本格派。ラチェット機構付きで、必ず完全に圧着できる安心設計。中途半端な圧着が物理的にできないのがプロ向けという感じ。
HOZANのP-738は、JIS C 9711適合の圧着工具。ラチェット機構内蔵で、規定の力で最後まで握りきらないとダイスが開かない設計になっています。「圧着が甘い」という事故を防ぐための安全設計です。


小・中・大の3種類のダイスに対応しており、一般的な電気工事で使うリングスリーブのほぼすべてをカバーします。グリップも太すぎず握りやすく、一日中使っても疲れにくいバランスの良さがあります。


試験専用でもう少し軽量なものが欲しい場合はP-77(後述)。実務でも使い続けるならP-738の方が長持ちします。


ホーザン(HOZAN) 圧着工具 P-77 電気工事士試験対応





P-77は試験対策で選ぶ人が多い。P-738より軽くてコンパクト。試験の2時間、同じ作業を繰り返すときの疲労感が全然違います。
P-77はP-738よりコンパクト・軽量な設計で、電気工事士技能試験での使用に特化したモデル。試験会場での2時間作業では、工具の重さが集中力に影響します。P-77の軽さは地味に効いてくる。


「試験だけ使って終わり」ではなく、実務でも普通に使えます。ただし長期使用での耐久性はP-738に劣る印象なので、本格的な現場仕事ではP-738を選ぶのが無難です。


検電器 — 通電確認は必ず専用工具で
「ここに電気が来ているかどうか」を確認する検電器は、安全管理上の必須ツールです。「たぶん切れているだろう」という思い込みで作業して感電——という事故は今でも起きています。検電器を使う習慣が身についていると、そのリスクを大幅に下げられます。
HIOKI 3481 検電器 LEDライト付





HIOKIの検電器は信頼性が高くて安心。LEDライト付きなのでブレーカー周りの暗い場所でも使いやすい。この1本で検電もライトも済むのが地味に便利。
HIOKIの3481は、AC90〜600Vに対応する非接触型検電器。ケーブルや端子に近づけるだけで通電を検知でき、LEDランプと音で知らせてくれます。接触不要なので、絶縁被覆の上からでも使えます。


LEDライト機能付きで、暗いボックス内や天井裏での作業でも活躍。「検電しながら照らせる」のは現場で思った以上に便利です。


注意点として、蛍光灯や高周波機器の近くでは誤検知する場合があります。疑わしい場合はテスターで改めて確認する二段階確認を習慣にするとよいです。


クランプメーター — 電流値を非接触で測る
クランプメーターは、電線を挟むだけで電流値を測定できる計測器。回路を切断しなくても使えるので、通電中の電流確認が必要な場面で非常に重宝します。負荷電流の確認や漏電の初期チェックにも使える汎用性の高いツールです。
HIOKI 3288-20 クランプオンAC/DCハイテスタ





HIOKIのクランプメーター、日本製で精度が高い。AC/DCの両方に対応しているのが現場では便利。太陽光絡みの仕事も増えてきたのでDC電流が測れるのは助かります。
HIOKIの3288-20は、AC/DC両対応のクランプメーター。交流電流だけでなく直流電流も測定できるため、太陽光発電システムや蓄電池関連の工事にも対応できます。
電圧・抵抗・導通チェックにも対応しているため、クランプメーター1台でかなりの測定ニーズをカバーできます。日本製ブランドHIOKIの品質で、測定精度が安定しているのも信頼できる点。
デメリットとしては価格が高め。入門向けにはHIOKI 3030-10のようなアナログテスターから始めるのも選択肢です(2000円台で買えて精度も十分)。測定作業が多い実務向けにはこちらが活躍します。
まとめ — 電気工事士の工具は「安全」と「効率」を軸に選ぶ
電気工事士の工具選びで外せないポイントは2つ:
- 安全性 — 絶縁工具・検電器はケチらない。感電リスクに直結する
- 作業効率 — VVFストリッパー・圧着工具の精度で、1日の作業量が大きく変わる
「試験対策で揃えた工具をそのまま現場でも使う」という人も多いですが、実務の現場では試験以上の精度・耐久性が求められます。少しずつアップグレードしていくのが、道具と長く付き合うコツだと思います。
今回紹介した工具はすべて私が実際に触ったことがあるもの、または現場で信頼されている定番品です。ぜひ参考にしてみてください。



工具は一度揃えれば長く使える。ちゃんとしたものを最初から選んでおくと、後から「あのとき奮発すれば良かった」という後悔が少なくて済みます。
























































