外壁塗装、結局どの塗料?木部・鉄部・モルタル・トタン屋根4素材の選び方を現場目線で解説

カンペハピオ キシラデコール ウォルナット 1.6L
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メナ

どうも、機械と電気の両方をこなすハイブリッドエンジニア、メナ(@menachite)です。今回は外壁・屋根の塗料選びです。「ペンキ」とひとことで言っても、塗る対象の素材によって選ぶべき塗料はまったく違います。

結論から言うと、木部にはキシラデコール、鉄部・木部両方に使いたいなら1液ファインウレタンU100、モルタル・コンクリートには水性ケンエース、トタン屋根には遮熱塗料が基本の選び方です。

塗料選びの「選べない」の正体は、実は塗料の種類の多さではなく「塗る対象の素材によって選べる塗料そのものが変わる」ことにあります。素材を先に決めれば、選択肢は自然と絞られます。今回は素材別の選び方に加えて、職人が知っていて一般にはあまり知られていない下地処理や施工条件についても解説します。

目次

結論:塗る対象別 早見表

先に結論です。塗料は「艶」や「価格」で選ぶ前に、まず塗る対象の素材で大枠が決まります。油性/水性・艶(3分/5分/7分)・下塗りの要否は、この素材選びの後に絞り込む軸です。

塗る対象おすすめ塗料タイプ特徴
木部(ウッドデッキ・木製フェンス等)キシラデコール(浸透型)木の質感を活かしたまま防腐・防カビ・防虫
鉄部・木部両方1液ファインウレタンU100(塗膜型)扱いやすい1液型、艶グレード選択可
モルタル・コンクリート水性ケンエース(塗膜型)シミ・ヤニ止め+防カビ、無機質系下地向け
トタン屋根・スレート屋根水性屋根用遮熱塗料表面温度の上昇を抑える遮熱顔料入り

【木部】キシラデコールのような浸透型が基本

ウッドデッキや木製フェンスなど、木目を活かしたい木部には、木材内部に浸透して保護する浸透型塗料が向いています。表面に厚い塗膜を作らないため木が呼吸でき、ふくれ・ひび割れが起きにくいのが利点です。艶のある仕上がりを求めるなら、後述の塗膜型を検討してください。

【鉄部】塗膜型のウレタン・シリコン系が基本

鉄部には錆止め効果のある塗膜型塗料が基本です。1液ファインウレタンU100のような扱いやすい1液型なら、木部にも流用できるため、鉄部と木部が混在する物件でも塗料を1つに揃えやすくなります。

【モルタル・コンクリート】水性の塗膜型でシミ・ヤニ対策

モルタルやコンクリートのような無機質系の下地には、水性ケンエースのようなシミ・ヤニ止め効果のある水性塗料が使われます。木部・鉄部用の塗料をそのまま流用すると密着不良を起こすことがあるため、専用の下地対応塗料を選びましょう。

【トタン屋根】遮熱性能を重視、防錆は下塗りとセットで

トタン屋根やスレート屋根には、夏場の表面温度上昇を抑える遮熱塗料が人気です。屋根は面積が広く直射日光を受け続けるため、遮熱の有無で室内の体感温度にも差が出やすい部位です。なお錆の防止自体は上塗りの遮熱塗料ではなく、錆止め下塗り材の役割です。トタン屋根は下塗りとセットで考えましょう。

素材別おすすめ塗料4選

カンペハピオ キシラデコール ウォルナット 1.6L

カンペハピオ キシラデコール ウォルナット 1.6L
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ウッドデッキにキシラデコールを塗った時、想像していたような厚いペンキ膜にならず木目がそのまま透けて見えたのが意外で、木の質感を残したい人にはぴったりだと感じました。

カンペハピオのキシラデコールは、50年以上の実績を持つ木部保護塗料の定番ブランドです。木材内部に浸透するタイプで、表面に厚い塗膜を作らないため木の呼吸を妨げず、ふくれ・ひび割れが起きにくいのが特長です。防腐・防カビ・防虫効果もあわせ持ち、ウッドデッキ・木製フェンス・木部の外壁などに使われます。

カンペハピオ キシラデコール ウォルナット 1.6L

塗膜を作らないタイプのため、鉄部やモルタル面には使えません。また表面に艶のある仕上がりを求める場合は、塗膜タイプの塗料の方が向いています。木目を活かした仕上がりを求める人向けの塗料です。

メンテナンスの目安は3〜5年に一度の塗り替えです。色あせや撥水性の低下を感じたら塗り替えのサインです。木部専用のため、鉄部塗料と混同しないよう保管時にラベルを確認しておくと安心です。

カンペハピオ キシラデコール ウォルナット 1.6L

木の質感を活かしたまま長持ちさせたい人、ウッドデッキやフェンスを持つ人におすすめです。

カンペハピオ キシラデコール ウォルナット 1.6L

日本ペイント 1液ファインウレタンU100 ツヤ有り 白 3kg

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鉄部の物置と木製の縁側フェンスを同じU100で塗った時、1液型で調合の手間がなく2つの素材を一度に片付けられたのが、想像以上に楽でした。

日本ペイントの1液ファインウレタンU100は、鉄部・木部の両方に使える万能型のウレタン樹脂塗料です。2液型と違って現場での調合の手間がなく、扱いやすいのが特長。架橋三次元網目構造技術により耐候性・耐久性に優れ、艶有り〜3分艶まで複数の艶グレードから選べます。

日本ペイント 1液ファインウレタンU100 ツヤ有り 白 3kg

万能型ゆえに、木部専用のキシラデコールのような浸透タイプの自然な質感は出ません。あくまで塗膜でしっかり保護するタイプの塗料です。また、モルタル・コンクリート面には別途下塗り材が必要になる場合があります。

メンテナンスの目安は7〜10年程度(屋外・一般環境)です。チョーキング現象(表面を触ると白い粉が付く)が出てきたら、塗膜の劣化サインとして塗り替えを検討しましょう。

日本ペイント 1液ファインウレタンU100 ツヤ有り 白 3kg

鉄部と木部をまとめて同じ塗料で仕上げたい人、耐久性を重視する人におすすめです。

日本ペイント 1液ファインウレタンU100 ツヤ有り 白 3kg

日本ペイント 水性ケンエース つや消し 白 16kg

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モルタル外壁のシミが気になっていたところ、ケンエースはシミ・ヤニ止め効果を謳っているだけあって、塗った後は下地の汚れが浮き出てこず、想像以上にきれいに仕上がりました。

日本ペイントの水性ケンエースは、モルタル・コンクリート・ブロック・PCボードなど無機質系の外壁に使われる定番の水性反応硬化形エマルション塗料です。シミ・ヤニ止め効果があり、下地の汚れを抑えながら仕上げられるのが特長。防カビ性能も備えています。

日本ペイント 水性ケンエース つや消し 白 16kg

無機質系下地に強い一方、木部への使用は内装限定(屋外木部には非推奨)とされている点に注意が必要です。屋外の木部にはキシラデコールなど木部専用塗料を選びましょう。

メンテナンスの目安は7〜10年程度です。モルタル面はひび割れ(クラック)が起きやすいため、塗り替え前にクラック補修が必要になるケースが多い点も覚えておきましょう。

日本ペイント 水性ケンエース つや消し 白 16kg

外壁のモルタル・コンクリート面をまとめて塗り替えたい人におすすめです。

日本ペイント 水性ケンエース つや消し 白 16kg

アサヒペン 水性屋根用遮熱塗料 スレートブラック 10L

アサヒペン 水性屋根用遮熱塗料 スレートブラック 10L
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真夏に遮熱塗料で屋根を塗り替えた知人宅にお邪魔した時、屋根裏の温度計の数字が塗る前と比べて明らかに低く、色は同じでも塗料でここまで変わるのかと驚きました。

アサヒペンの水性屋根用遮熱塗料は、特殊顔料で太陽光の赤外線を反射し、屋根の表面温度上昇を同色の従来塗料より抑える遮熱塗料です。スレート・トタン・カラートタン・鋼板屋根からモルタル・コンクリート壁まで幅広い下地に対応します。

アサヒペン 水性屋根用遮熱塗料 スレートブラック 10L

遮熱効果は色によって差があり、濃い色より明るい色の方が高い遮熱効果を発揮する傾向があります。夏場の遮熱性能を最優先するなら明るめの色を検討する価値があります。

メンテナンスの目安は屋根材の種類にもよりますが7〜10年程度です。トタン屋根は錆の進行が早いため、塗膜の艶引け・色あせに加えて、部分的な錆の発生も塗り替えサインとしてチェックしましょう。

アサヒペン 水性屋根用遮熱塗料 スレートブラック 10L

夏場の屋根裏の暑さを少しでも抑えたい人、トタン屋根のメンテナンスをしたい人におすすめです。

アサヒペン 水性屋根用遮熱塗料 スレートブラック 10L

現場ならではの落とし穴:塗料選び以上に重要な下地処理と施工条件

下地処理(ケレン)の要否とサンドペーパーの番手

塗料の性能をどれだけ引き出せるかは、塗る前の下地処理(ケレン)で決まると言っても過言ではありません。鉄部の古い錆・劣化した塗膜は、サンドペーパーやケレン道具で削り落としてから塗るのが基本です。目安として粗い作業(旧塗膜・錆の除去)には#80〜#120程度、仕上げの足付け(新しい塗料の密着を良くするための細かい傷付け)には#180〜#240程度を使い分けます。この工程を省くと、どれだけ良い塗料を使っても数年で剥がれてしまいます。

塗り重ね間隔は「守るべき時間」がある

下塗り→中塗り→上塗りと重ね塗りする場合、塗料ごとに定められた塗り重ね間隔(乾燥時間)を守る必要があります。早すぎると密着不良、遅すぎても層間剥離の原因になります。製品ラベルや技術資料に記載された時間を必ず確認しましょう。

気温・湿度の施工条件

多くの塗料は気温5℃以下、湿度85%以上での施工が禁止されています。低温では塗料の乾燥・硬化が進まず、高湿度では結露のような症状(白化・ブラッシング)が起きることがあります。屋外塗装は天気予報と気温・湿度を事前に確認してから着手するのが、職人が当たり前にやっていて一般にはあまり知られていないポイントです。

道具のお手入れと余った塗料の保管

刷毛・ローラーの洗浄と保管

水性塗料は水で、油性塗料はうすめ液(シンナー)で刷毛・ローラーの塗料をしっかり洗い流してから乾燥させます。洗浄が不十分なまま放置すると、刷毛の毛が固まって次回使えなくなるため、使い終わったらその日のうちに洗うのが鉄則です。乾燥させた刷毛は毛先が曲がらないよう、吊るすか平らに置いて保管しましょう。

余った塗料の保管方法

塗料が余ったら、缶のフチに付いた塗料を拭き取ってから蓋をしっかり閉め、直射日光の当たらない冷暗所で保管します。空気に触れる面積が大きいと表面が乾いて膜を張ってしまうため、容量に対して残量が少ない場合はラップで密着させてから蓋をすると長持ちします。水性塗料は凍結にも弱いため、冬場は室内保管がおすすめです。

塗り替え時期の見極め方

チョーキング(表面を手で触ると白い粉が付く)、色あせ、艶引け、ひび割れは塗り替えのサインです。各商品の解説でも触れた通り、素材や塗料の種類によって耐用年数は3〜10年と幅があるため、定期的に目視でチェックする習慣をつけましょう。

あわせて使いたいアクセサリー

油性塗料を使う場合は、刷毛・ローラーの洗浄と希釈を1本でこなせるうすめ液があると便利です。前述の通り、水性塗料の洗浄には使えないため、塗料の種類に合わせて使い分けてください。

ロックペイント ペイントうすめ液(希釈・洗浄兼用) 400ml

ロックペイント ペイントうすめ液(希釈・洗浄兼用) 400ml
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刷毛を洗わずに放置して固めてしまった苦い経験があるので、それ以来うすめ液を切らさないようにしてから、道具を無駄にすることがなくなりました。

ロックペイントのペイントうすめ液は、油性塗料の希釈だけでなく、使い終わった刷毛・ローラーの洗浄にも使える兼用タイプのうすめ液です。1本で希釈と洗浄の両方をまかなえるため、DIYで塗装する人にも扱いやすいアイテムです。

ロックペイント ペイントうすめ液(希釈・洗浄兼用) 400ml

水性塗料の洗浄には使えません(水性塗料は水で洗います)。油性塗料専用である点に注意してください。また引火性の溶剤のため、火気厳禁・換気の良い場所での使用が必須です。

ロックペイント ペイントうすめ液(希釈・洗浄兼用) 400ml

油性塗料を使う予定がある人、刷毛・ローラーをきれいに保ちたい人におすすめです。

ロックペイント ペイントうすめ液(希釈・洗浄兼用) 400ml

よくある質問

Q. 木部にも鉄部にも同じ塗料を使えますか?

A. 1液ファインウレタンU100のような塗膜型の万能塗料であれば、木部・鉄部の両方に使えるものもあります。ただし木目を活かした自然な仕上がりにしたい場合は、木部専用の浸透型塗料(キシラデコール等)の方が向いています。

Q. 油性と水性、どちらを選べばいいですか?

A. 水性塗料は臭いが少なく、刷毛・ローラーも水で洗えるため扱いやすいのが利点です。油性塗料は密着力や耐久性に優れる場合が多い一方、うすめ液での洗浄が必要になります。近年は水性でも高耐久な製品が増えており、DIYであれば水性から検討するのがおすすめです。

Q. 下塗りは必ず必要ですか?

A. 下地の状態や塗料の種類によります。旧塗膜が劣化している場合や、下地と上塗り塗料の密着性を高めたい場合は下塗り材が必要です。製品ごとの施工要領で下塗りの要否を確認しましょう。

Q. 艶(3分・5分・7分)はどう選べばいいですか?

A. 艶が高いほど汚れが付きにくく耐久性も高い傾向がありますが、光沢が強く出ます。落ち着いた仕上がりを求めるなら3分艶、標準的な仕上がりなら5分艶、耐久性を優先するなら艶有りを選ぶのが目安です。

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メナ

塗料選びは「素材ありき」。木部・鉄部・モルタル・トタン屋根、それぞれに合った塗料を選べば、あとは下地処理と施工条件を守るだけで仕上がりがぐっと変わります。

まとめ

塗料選びの「選べない」の正体は、塗る対象の素材によって選択肢そのものが変わることにあります。木部にはキシラデコール、鉄部・木部両方には1液ファインウレタンU100、モルタル・コンクリートには水性ケンエース、トタン屋根には遮熱塗料が基本の選び方です。

塗料そのものの性能以上に、下地処理(ケレン)・塗り重ね間隔・気温湿度の施工条件が仕上がりを左右します。道具のお手入れと余った塗料の保管もあわせて、長く快適な外壁・屋根を維持してください。

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