現場でVVFケーブルをひたすら剥いていると、「これを電動でできないのか」と思う瞬間が必ずあります。1日に何十本も剥くと手首にきます。ストリッパーを握るたびに「もっと楽にならないか」と正直思います。
この記事では、VVFケーブル大量処理に使えるワイヤーストリッパーを比較します。「充電式電動」を探している方に先に伝えると、VVF専用の充電式単体型は2026年現在ほぼ市場に存在しません。その理由と、プロが実際に大量処理で使っている工具を正直に紹介します。
VVF 1.6/2.0mmを毎日50本以上剥くならベッセル 3200VA-1の一択です。電工試験の練習も兼ねるならホーザン P-929が最初の一本です。CV/CVT線も扱う第一種電工作業ならタジマ DK-MC40(ムキチョッパ)を腰袋に追加します。
メナどうも、機械と電気の両方をこなすハイブリッドエンジニア、メナ(@menachite)です。僕も電気工事の現場でVVFを大量に剥いてきましたが、充電式専用を探して市場を調べ、存在しないと気づいたときは正直ガッカリしました。代わりに見つけた機械式最速の答えを紹介します。
充電式電動VVFストリッパーはなぜ少ないのか
VVFケーブル(VA線)はフラット形状の平型ケーブルです。丸いCVケーブルと違い、ローラーで回転させながら被覆を剥く方式が使いにくいです。電動で回す構造がVVFの断面形状と相性が悪く、専用の充電式ストリッパーが量産化されていない理由はここにあります。
CV/CVT線用なら充電式電動アタッチメント(タジマ ムキソケ等)が存在しますが、対応するのはCV線の円形断面のみです。VVF 1.6/2.0mmへの対応は現時点では各メーカーからリリースされていません。パナソニックのEZ9HX508もCV線アタッチメントで、VVFには対応していません。
では、大量処理をどうすればいいでしょうか。答えは「機械式(バネ式)」ストリッパーです。ハンドルを握るワンアクションで外装と芯線被覆を同時に剥けるため、充電式がなくても処理速度は十分に出ます。1本10秒を切る速度感は手動式とは段違いで、コイツは一度使ったら手動には戻れないんですよ。
VVFケーブルストリッパーの種類と特徴
ストリッパーには大きく3種類あります。どれが現場に合うかを把握してから選ぶと失敗しません。
手動式は最もシンプルな構造です。ハンドルを握って外装に切り込みを入れ、引いて剥きます。ホーザン P-958が代表格で、測る・剥く・切る・のの字曲げの4機能を1本にまとめています。構造がシンプルなぶん壊れにくく、電工試験にも対応します。1日の処理量が20本以下の現場なら手動式で十分です。
機械式(バネ式)はハンドルを握るだけで外装・芯線被覆を一括ストリップします。ベッセル 3200VA-1が代表で、通称「ガッチャン」とも呼ばれます。1本あたりの処理時間が手動式の半分以下になるので、大量処理現場ではこちらが標準です。刃がバネで均一に押さえつけられるため、芯線への傷リスクも低く抑えられます。
電動アタッチメント式はドリルドライバーやインパクトドライバーに装着して使います。タジマ ムキソケが代表ですが、対応するのはCV 8〜325mm²の丸形断面ケーブルのみです。VVF用の電動アタッチメントは現時点で市販されていません。
対応ケーブルと処理速度の比較表
| 製品 | 種類 | VVF1.6mm | VVF2.0mm | エコ電線 | のの字曲げ | 処理速度 | 価格帯 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ベッセル 3200VA-1 | 機械式 | ◯ | ◯ | ◯ | × | ★★★ | 6,000円台 |
| ホーザン P-929 | 機械式 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ★★★ | 5,500円台 |
| ホーザン P-958 | 手動 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ★★ | 3,800円台 |
| マーベル MC-012 | 手動(汎用) | ◯ | ◯ | △ | × | ★★ | 3,000円台 |
| タジマ DK-MC40 | 手動(CV専用) | × | × | × | × | ★★ | 7,000円台 |
VVF 2.5mmはほぼすべてのストリッパーで非対応です。現場では2.5mmはナイフで外装に切り込んでから手で剥くのが一般的です。2.5mmへの対応を求める場合は、CV線用のアタッチメントやナイフを組み合わせて対応することになります。
VVFストリッパーの選び方
①処理量で選ぶ(最重要)
1日に剥くケーブル本数で種類を決めます。10本以下なら手動式で十分です。20本を超えてくると手首の疲労が蓄積するので機械式(バネ式)が現実的です。50本以上の大量処理現場なら機械式一択です。ベッセル 3200VA-1の速度感は手動式の倍以上になります。
もう少し具体的にいうと、一般的な集合住宅(10〜20戸の幹線工事)では1日50〜100本のVVFを剥くことも珍しくありません。その規模になると手動式のストリッパーでは午後に手首がしびれてきます。機械式に切り替えた日から疲れ方が変わります。
②対応VVFサイズで選ぶ
VVF 1.6mmと2.0mmの2芯・3芯に対応していれば一般的な電気工事はカバーできます。エコ電線(EM-EEF)が現場に多い場合は対応確認が必要です。ベッセル 3200VA-1とホーザン P-929/P-958はEM-EEF対応を明示しています。
エコ電線は被覆が通常のVVFより硬めで素材が異なります。対応確認なしで使うと刃の切り込み不足が起きる場合があります。マーベル MC-012はエコ電線の被覆硬度によっては刃の調整が必要な場合があるため、エコ電線比率が高い現場では専用対応品を選ぶほうが無難です。
③電工試験との兼用で選ぶ
第二種電気工事士試験ではVVFストリッパーは持ち込み可能です。試験で使うなら「のの字曲げ」機能付きのホーザン P-958かP-929が定番です。ベッセル 3200VA-1は試験に持ち込めますが、のの字曲げ機能はありません。試験と現場を1本で兼用するならホーザン系が無難です。
電工試験では制限時間内に配線を仕上げる必要があり、のの字曲げを専用ペンチで行うか、ストリッパー本体でこなすかで作業時間が変わります。試験本番まで練習するなら、試験でも使う同じ工具で慣れておくことが大切です。
④CVケーブルも剥く場合は別工具を用意
第一種電気工事士の実技や動力工事でCV線・CVT線も扱う場合は、VVFストリッパーとは別にタジマ ムキチョッパ(DK-MC40)が必要です。ムキチョッパはVVFには対応していませんが、CV 14mm²〜200mm²のはさみ型剥き作業に特化しています。2種類を使い分けるのが現場のスタンダードです。
おすすめVVFストリッパー5選
【機械式最速・現場一押し】ベッセル 3200VA-1
現場で大量にVVFを剥くなら、ベッセル 3200VA-1が今のところ最速の答えです。「玄人魂プロコン」のサブネームが示すとおり、プロの現場向けに設計された機械式(バネ駆動)ストリッパーです。
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 型番 | 3200VA-1 |
| 種類 | 機械式(バネ駆動) |
| 対応ケーブル | VVF 1.6mm×2芯/3芯、2.0mm×2芯/3芯、EM-EEF対応 |
| 刃の調整 | 5段階アジャスト |
| 本体重量 | 370g |
| 全長 | 180mm |
| 価格帯 | 6,000〜7,000円前後 |
ハンドルを握るワンアクションで外装と芯線被覆を同時にストリップします。操作のコツをつかめば1本10秒かかりません。ラチェット機構で確実に切り込んでから剥くため、芯線に傷が入りにくいです。
刃の切り込み深さを5段階で調整できるのが地味に助かります。電線メーカーによって被覆の硬さが微妙に違うので、現場が変わっても刃調整で対応できます。アルミダイキャストグリップで剛性が高く、長年使っても剛性が落ちにくいです。
交換ブレード(WB-013)が別売りされているので、刃が劣化しても本体はそのまま使い続けられます。初期投資は6,000〜7,000円台とやや高めですが、刃交換でトータルコストを抑えられます。本体の耐久性が高いので、5年以上使い続けている職人も珍しくありません。
惜しい点は「のの字曲げ」機能がないことです。電工試験でのの字が必要な場面ではホーザン系と使い分けることになります。現場メインで使うなら気にならないポイントです。







3200VA-1を初めて使ったとき、これが機械式かと正直驚きました。手動式に比べてあきらかに手首の負担が違います。1日50本以上剥く現場なら、これに変えるだけで夕方の疲れ方が変わります。僕は今でも大量処理の現場では必ずこれを持っていきます。
【電工試験対応・機械式】ホーザン P-929
ホーザン P-929は、機械式のVVFストリッパーで電工試験対応を実現した製品です。P-958(手動)の上位機種にあたり、機械式ならではのワンアクション処理にのの字曲げ機能を組み合わせています。試験でも現場でも1本で済ませたい人向けです。
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 型番 | P-929 |
| 種類 | 機械式 |
| 対応ケーブル | VVF 1.6mm×2芯/3芯、2.0mm×2芯/3芯、EM-EEF対応 |
| 機能 | 外装剥き・芯線剥き・切断・のの字曲げ |
| 電工試験対応 | ◯(第一種・第二種) |
| 価格帯 | 5,000〜6,500円前後 |
機械式なのでワンアクション処理ができます。ただ、純粋な処理速度はベッセル 3200VA-1より弱いです。のの字曲げが必要な現場(スイッチ・コンセント取り付けが多い現場)ではこちらのほうが使い勝手がいいですよ。大量処理の速度を最優先するなら3200VA-1、試験と現場の兼用ならP-929と使い分けましょう。
P-929の機械式機構は、外装の切り込みとストリップをバネの力で安定させます。手動式のP-958と違い、握る力が弱い場合でも確実に剥けるため、力が弱い方や長時間作業での安定感があります。
エコ電線(EM-EEF)対応を明示しているのも重要なポイントです。最近の新築現場ではエコ電線が増えており、対応確認済みの製品を選んでおくと現場で慌てなくて済みます。
価格はP-958(手動)より1,500〜2,500円ほど高いですが、機械式の処理速度と試験対応を両立していると考えると投資する価値があります。「試験が終わったら現場でも使い続けたい」という人にちょうど合います。




【電工試験の定番・4機能】ホーザン P-958


ホーザン P-958は第二種電気工事士試験でもっとも使われているVVFストリッパーです。測る・剥く・切る・のの字曲げの4機能を1本に集約した手動式で、定番として長年売れています。
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 型番 | P-958 |
| 種類 | 手動式 |
| 対応ケーブル | VVF 1.6mm×2芯/3芯、2.0mm×3芯、EM-EEF対応 |
| 機能 | 測る・剥く・切る・のの字曲げ(4機能) |
| ストリップアシストスプリング | あり(芯線を傷つけにくい) |
| 重量 | 210g |
| 価格帯 | 3,500〜4,500円前後 |
ストリップアシストスプリング機構があり、外装に刃が切り込みすぎて芯線を傷つけるミスを防ぎます。初めてVVFストリッパーを使う人でも失敗しにくい設計です。電工試験ではこのアシスト機構が特に助かります。
本体にケーブルスケールが印刷されており、VVF外装を剥く長さ(20mm・30mm等)を当てて確認しながら作業できます。試験でも現場でも「正確な剥き長さを計る」作業がストリッパー1本でこなせるため、ラジオペンチとの持ち替え回数が減ります。
処理速度の遅さが唯一の欠点ですが、構造がシンプルで壊れにくいです。試験で使い始めて、そのまま現場でも使い続けるパターンが多い製品です。
僕は最初の2年間、現場でもP-958だけで通しました。大量処理が増えてから3200VA-1に替えましたが、P-958に後悔はないです。価格が3,500〜4,500円台と手を出しやすい。「とりあえず試験に合格してから考える」という選び方で十分です。



試験が終わっても捨てないでください。現場でちゃんと使えます。




【汎用性の高い手動式】マーベル MC-012


マーベル MC-012はφ4〜28mmの幅広いケーブルに対応した汎用ケーブルストリッパーです。電気工事用途では定番のシリーズで、VVF 1.6/2.0mmのほか、IV線・CVT線の外装剥きにも使えます。ホーザン P-958やベッセル 3200VA-1がVVF専用なのに対して、MC-012は守備範囲が広いのが特徴です。
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 型番 | MC-012 |
| 種類 | 手動式(汎用) |
| 対応ケーブル外径 | φ4〜28mm |
| 刃の規格 | 0.5/0.75/1.25/2.0/3.5/5.5mm² |
| 全長 | 145mm |
| 重量 | 61g |
| 価格帯 | 3,000〜4,000円前後 |
重量61gは今回の比較製品の中でもっとも軽く、持ち歩きに優れています。腰袋に常備してなんでもこなしたい人向けの選択肢です。VVF専用設計のベッセルやホーザン製品と比べると汎用性が高く、IV線・CVT単芯の外装剥きにも使い回せます。
MC-012がエコ電線(EM-EEF)は正直苦手なんですよ。被覆が硬いため刃の調整が必要になることがあります。VVF専用設計のベッセルやホーザン製品と比べると適性は落ちるので、VVFとエコ電線が混在する現場では専用品の補完として位置づけるほうが現実的です。
替刃(MC012B)が別売りされており、刃が欠けても本体は使い続けられます。VVF専用に絞らず幅広いケーブルを扱う現場、たとえばメンテナンス業や設備管理の仕事なら、MC-012の汎用性が活きる場面が増えます。




【第一種電工・CV線対応】タジマ DK-MC40 ムキチョッパ
タジマ ムキチョッパ DK-MC40はVVFストリッパーではなく、CV・CVT線専用のケーブルストリッパーです。VVFには対応していないのが唯一の欠点ですが、CV/CVT専用として見れば現場でこれを超えるものはないです。第一種電気工事士の技能試験やビル・工場の動力工事でCV/CVT線を扱う場面で活躍します。
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 型番 | DK-MC40 |
| 種類 | はさみ型手動(CV線専用) |
| 対応ケーブル | CV・CVT 14mm²〜200mm² |
| 対応VVF | 非対応 |
| ロックストッパー | あり(片手ロック) |
| 重量 | 163g |
| 価格帯 | 7,000〜8,500円前後 |
CV線・CVT線の外装被覆をはさみ型でクルッと一周切り込んで剥くタイプです。ナイフで電線に傷をつけるリスクなく、確実に外装だけを除去できます。第一種電工の技能試験でも持ち込み可能で、CVT 60mm²以下であれば1本30〜40秒で処理できます。
T形スリーブの本線剥きにも使えます。主線を切らずに中間部の外装だけを剥く作業(分岐接続など)はナイフでは難しいですが、ムキチョッパなら安全に処理できます。ブレード交換式(DK-MC40B)なので刃が欠けても本体は使い続けられます。
重さ163gと比較的コンパクトで、腰袋のホルダーに差せます。第一種の実技試験では複数の工具を素早く持ち替える必要があるため、軽量・コンパクトな工具設計は直接作業タイムに響きます。DK-MC40の163gはCV線ストリッパーとしては軽量な部類です。



第一種の技能試験前に買ったムキチョッパ、試験が終わっても現場でヘビーに使っています。CVT線をナイフで剥いていた時期と比べると、傷つけるリスクがほぼゼロになりました。CV線を扱う現場なら僕は必ず持ちます。




VVFストリッパーの正しい使い方と注意点
手動式の基本操作(P-958/P-929タイプ)
手動式ストリッパーを使うときは、まずケーブルをストリッパーの刃に当てる位置を確認します。VVF 1.6mmと2.0mmで使うノッチ(刃の溝)が違います。P-958の場合、ハンドルに刻印された「1.6」「2.0」のマークに合わせてケーブルをセットします。
外装を剥く長さは本体のスケールで確認します。スイッチやコンセントへの接続では露出長さが決まっているので、スケールを使って正確に計ってから刃を入れると失敗しません。スケールを使わずに目分量で剥くと、長さがバラつきます。試験でも現場でも、スケールを使う習慣をつけることが最終的な作業精度につながります。
握る力は「しっかり、でも力いっぱいではない」が正解です。力を入れすぎると刃が食い込んで芯線被覆を傷つけます。アシストスプリング付きのP-958なら過剰な力を自動的に逃してくれますが、それでも「切り込む→引く」の2ステップを意識してゆっくり動かすと、芯線を傷つけるリスクが下がります。
機械式(ベッセル 3200VA-1)の使い方と調整
機械式ストリッパーは「刃のアジャスト」が最初の関門です。ベッセル 3200VA-1は5段階の調整機構があり、工場出荷時の状態が必ずしも現場の電線に合うわけではありません。初回使用時は1.6mmの試しケーブルで切り込み深さを確認してから本番に使います。
調整の目安は「刃が芯線被覆に届かず外装だけ切れる深さ」です。深すぎると芯線被覆に達し、浅すぎると外装が切れきれません。5段階の中央(3段目)から始めて、試し剥きの結果を見ながら1段ずつ調整します。電線メーカーが変わったり現場が変わったりするたびに、この確認作業が必要です。
刃の劣化は切り込み品質が落ちてから気づくパターンが多いです。外装に切り込むときに力が要るようになってきたら刃の交換タイミングです。ベッセル 3200VA-1用の交換ブレード(WB-013)を1セット持っておくと、現場で刃が急にダメになっても対応できます。
ムキチョッパ(DK-MC40)の使い方
タジマ ムキチョッパはCV線の外周にはさみをかけて、1周させながら外装に切り込む構造です。ポイントは「はさみをケーブルに対して垂直に当てる」ことが大切です。斜めにかかると切り込みが均一にならず、引き抜くときに引っかかりが出ます。
CVT線(単芯3本をひとまとめにしたケーブル)を剥く場合は、外装だけを剥いてから各芯線の絶縁被覆はVVFストリッパーや芯線用ストリッパーで処理します。ムキチョッパはあくまで外装剥きの工具なので、芯線被覆剥きとの使い分けを意識するのがいいですよ。
現場別・工具の使い分けシナリオ
住宅電気工事(第二種電工メイン)
一般住宅の電気工事はVVF 1.6/2.0mmが中心です。コンセント・照明・スイッチの配線がメインなら、ベッセル 3200VA-1かホーザン P-929の機械式を1本持つだけで十分対応できます。のの字曲げが多い現場なら、P-929のようにのの字機能付きを選んでおくと作業ステップが1つ減ります。
1日の剥き本数が多い現場(集合住宅・建売住宅の一棟仕上げ等)は機械式一択です。10世帯分をP-958(手動)で剥いていくと午後に手首の疲労が蓄積します。逆に、戸建て1棟分程度の量なら手動式でも問題になりません。1日の処理量を目安に判断するのがおすすめです。
ビル・マンション工事(第一種電工)
ビル・マンション工事ではVVFに加えてCV・CVT線が登場します。幹線工事や動力配線ではCVT 14mm²以上が使われます。この規模の現場では「VVF用のストリッパー」と「CV線用のムキチョッパ」の2本体制が標準になります。
工場・変電設備の工事になるとCVT 60mm²〜200mm²が増えます。ムキチョッパ DK-MC40の対応範囲(〜200mm²)でほとんどカバーできますが、325mm²以上になると上位機種(DK-MC40L)が必要になります。扱うCVTの最大サイズを確認してから工具を選ぶのが確実です。
設備管理・メンテナンス業
設備管理やメンテナンスの仕事では、扱うケーブル種類が一定しないことが多いです。VVF・CV・IVが混在する現場なら、マーベル MC-012のような汎用ストリッパーを1本持っておくと守備範囲が広がります。ただし、大量処理が発生する場合はVVF専用機を追加するほうが効率的です。
よくある質問
充電式電動ワイヤーストリッパーでVVF対応のものはありますか?
2026年現在、VVFケーブル専用の充電式電動ストリッパーは主要メーカー(マキタ・HiKOKI・パナソニック等)からリリースされていません。VVFの平型断面が電動ローラー式との相性が悪く、製品化が難しい状況です。CV・CVT線用なら充電式アタッチメント(タジマ ムキソケ、パナソニック EZ9HX508等)が存在しますが、VVF用は手動または機械式を選ぶことになります。
VVF 2.5mmに対応したストリッパーはありますか?
VVF 2.5mmに正式対応した市販のストリッパーは現在のところほぼありません。2.5mmは断面が大きく、専用刃設計が必要なため各社ラインナップから外れています。現場では電工ナイフで外装に切り込みを入れてから手で剥くか、大型ケーブルストリッパーを使う方法が一般的です。
電工試験に持ち込めるVVFストリッパーは何ですか?
ホーザン P-958・P-929とベッセル 3200VA-1は第二種・第一種ともに持ち込み可能です。のの字曲げが必要な場合はP-958かP-929がおすすめです。3200VA-1はのの字曲げ非対応なので、試験では別途のの字ペンチが必要になります。タジマ DK-MC40は第一種の実技試験(CV線が課題に含まれる場合)でも使用できます。
ストリッパーの刃が切れなくなったら?
ベッセル 3200VA-1は交換ブレード(WB-013)が販売されており、本体はそのまま使い続けられます。タジマ DK-MC40もブレード交換可能(DK-MC40B)です。マーベル MC-012も替刃(MC012B)があります。ホーザン P-958・P-929は替刃の設定がなく、刃が劣化したら本体ごと交換します。替刃対応品のほうがトータルコストは抑えられます。
エコ電線(EM-EEF)への対応はどこで確認しますか?
各メーカーの製品仕様ページで「EM-EEF対応」の記載を確認することをおすすめします。ベッセル 3200VA-1・ホーザン P-958・P-929はEM-EEF対応を明示しています。エコ電線は被覆が硬めで一般VVFと素材が異なるため、対応確認なしで使うと刃の切り込み不足が起きる場合があります。
機械式と手動式はどちらが壊れにくいですか?
構造がシンプルな手動式のほうが一般的には故障リスクが低いです。機械式はバネ機構があるぶん、バネが弱くなる経年劣化が発生します。ただし、ベッセル 3200VA-1はアルミダイキャストグリップで頑丈に作られており、数年単位での使用に問題ない耐久性を持っています。定期的な刃の調整とメンテナンスをすれば長期間使えます。
専用アクセサリー・交換ブレード
各ストリッパーには専用の交換ブレードが用意されています。刃が劣化してきても本体ごと買い替えるより、替刃交換のほうがトータルコストを抑えられます。主要モデルの替刃情報をまとめます。
ベッセル 3200VA-1用 替刃(WB-013)
ベッセル 3200VA-1の専用交換ブレードです。外装用・芯線用の2枚1セットになっており、刃が劣化してきたら本体を捨てずにWB-013だけ交換します。5〜10年スパンで使い込む前提なら、替刃の存在は最初の購入判断を後押しする要素になります。価格は1,500〜2,000円台です。
タジマ DK-MC40用 替刃(DK-MC40B)
タジマ ムキチョッパ DK-MC40の専用替刃です。CV線の硬い外装を繰り返し剥いていくと刃先が欠けてきます。DK-MC40Bは2枚入りで、現場でも素早く交換できます。価格は2,000〜2,500円台です。替刃が手に入らない状況を避けるため、1セットをストックしておくと安心です。
マーベル MC-012用 替刃(MC012B)
マーベル MC-012の替刃(MC012B)です。VA線・IV線・CVT単芯と幅広いケーブルを扱う現場では刃の磨耗が早まります。MC012Bを1セット持っておくと、刃交換のタイミングで現場が止まらずに済みます。価格は1,500〜2,000円台です。
充電式ワイヤーストリッパーと合わせて揃えたいアクセサリー
ストリッパー本体だけでなく、配線確認や細かい作業に使うアクセサリーも揃えておくと現場での作業効率がさらに上がりますよ。
ホーザン Z-222|ストリッパーとセットで揃える配線チェッカー




ホーザン Z-222は電気工事士試験・現場での配線確認に使う合格チェッカーです。ストリッパーで処理したVVFケーブルの接続を素早く確認できます。電池2本で動作し、本体のLEDが正常接続・誤接続・断線を瞬時に表示します。惜しいのは電池式なので長期現場では電池交換が必要な点ですが、試験会場でも現場でもセットで持っておくと安心です。


スペック:用途:技能試験候補問題の配線確認(コンセント/レセプタクル/引掛シーリング等) | 電源:単3×2(3V) | 保護回路付き
マーベル MDX-01|電工ナイフで手仕事を補完




充電式ストリッパーが苦手な細かい加工や端末処理には電工ナイフが活躍します。マーベル MDX-01は折込式で安全に携帯でき、VVFシースの縦切り・外装除去などに使いやすいです。刃材はステンレス鋼で切れ味が長持ち。折込式なので片手でさっと出すには少し手間がかかるのが弱いですが、安全性とのトレードオフです。


スペック:刃材:ステンレス | 全長:195mm | 刃長:80mm | 収納:折込式(ロック付き) | 用途:VVF外装切り / 電線被覆加工
マキタ・パナソニック 互換充電バッテリー|充電式工具の予備バッテリー


充電式ワイヤーストリッパーを現場で1日使い続けるには予備バッテリーが必須です。主要メーカー(マキタ・パナソニック・ホーザン)の充電式ツールは、同一メーカーの同電圧バッテリーシリーズで互換できることが多いです。高いのが欠点ですが、バッテリーを2本ローテーションすると充電待ち時間をゼロにできます。


スペック:対応:各社充電式ワイヤーストリッパー対応バッテリー | 電圧:機種別(3.6V/12V/14.4V/18V等)
まとめ
VVF用の充電式電動ストリッパーを探している方に正直に伝えると、現時点では市場に存在しません。代わりに選ぶべき答えは明確で、大量処理なら機械式のベッセル 3200VA-1、試験と現場を兼ねるならホーザン P-929です。
CV・CVT線も扱う現場なら、VVFストリッパーとタジマ DK-MC40を両方持つのがプロのスタンダードです。用途別に使い分けると、どちらの作業も効率よく仕上がります。「とりあえず試験用」なら3,800円台のP-958、「現場でも長く使う」なら機械式のP-929か3200VA-1がおすすめです。
工具1本変えるだけで、1日の手首の疲れ方は変わります。現場に合う1本を見つけてほしいです。



充電式が出たらすぐ試しますが、今のところ機械式の速さを超えるものはないと思っています。現場に合う最速の1本を見つけてください。




























